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CD-ROMドライブ認識用起動FDの作成


 ThinkPad535にWindows95/98などをインストールするためには、外部CD-ROMドライブが必要です。Windowsが動いている間であれば、Plug&Playで自動認識してくれるのでCD-ROM用ドライバを意識する必要はありませんが、HDDをフォーマットした後などはドライバを使用しない限りCD-ROMドライブを認識してくれません。

 このページでは、よく質問のあるHDDフォーマット後にCD-ROMドライブを認識させるための起動FDの作り方を説明します。

 なお、ここに書いてある方法はWindows95/98が含まれるHDDのフォーマット前でないとできません。くれぐれもご注意ください。もちろん、フォーマット後でも作る方法はありますが、それが可能な人はそれなりに知識のある方でしょうから、こんなページを見ることはないと思います(^^;)。
 また、パラレルポート接続タイプのCD-ROMドライブを使用する場合や、標準でCD-ROMドライブとして認識させることのできるドライブを使用する場合は、ここに記載の方法は参考に留めるようにしてください。

1 準備

 用意するもの
 ・FD1枚(Windows95) or 2枚(Windows98)
 ・Windows95/98が動いているPC
 ・DOSでの動作がサポートされているPCカードとCD-ROMドライブ
 ・上記PCカードに付属のDOS用ドライバディスク
 ・「PCカード・ディレクター DOS,Windows 3.1」ディスケット(なければFD1枚)

2 起動FDの作成

 まず、Windows上で元となる起動FDを作成します。
  「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「アプリケーションの追加と削除」と進み、「起動ディスク」のタブを選択します。

ディスク作成


 「ディスクの作成」というボタンを押すと作業が始まるので、指示に従ってFDをセットしてください。Windows95の場合は1枚だけで終わりますが、Windows98では2枚ありますので注意してください。

 この作業が終わると起動FDができますので、FDをセットしてシステムを再起動して、FDからDOSプロンプトが立ち上がることを確認します。

3 PCカード・ディレクターの導入

 続いて、PCカードスロットの機能をDOS上で実現するためのドライバを導入します。以下に示すどちらかのFDを用意してください。
(1)「PCカード・ディレクター DOS,Windows 3.1」ディスケット
 ThinkPad535に初期インストールされているディスケット・ファクトリーにより作成したFDです。作成のしかた自体は、ディスケット・ファクトリーを起動すれば指示が出ますので、それにしたがってください。
 もし、初期インストールされているディスケット・イメージを削除してしまった場合などは、付属の「導入済みアプリケーション」CD-ROMからHDDにファイルをコピーして作成し直すことができます。この場合は、CD-ROMにあるHOWTOUSE.TXTを参照してください。

(2)「ThinkPad 535/E,560/E PCカード・ディレクター DOS,Windows 3.1」ディスケット
 IBMのサイトからダウンロードして作成したものを用意します。作成のしかたは、ダウンロード用ページにあるテキストファイルを参照してください。
 このディスケットにはインストーラーが付いているので、これを使えれば楽なんですが、なぜかうまく動作しない事例が多いので、手作業で導入します。

 ディレクターのディスケットから、次の3
つのファイルを起動FDにコピーしてください。

 
IBMDSS01.SYS
IBMDOSCS.SYS
DICRMU01.SYS
 もし起動FDの容量が不足してコピーできない場合には、起動FDに含まれているASPI??.SYSというファイルを削除してしまってかまいません。Windows95の起動FDなら、DEBUG.EXE , DRVSPACE.BIN , REGEDIT.EXE , UNINSTAL.EXEあたりを削除しても問題ないはずです。

 続いて、起動FDの中のCONFIG.SYSを書き換えます。Windows95の起動FDを利用している場合は
DEVICE=BILING.SYS
DEVICE=JFONT.SYS /MSG=OFF
DEVICE=JDISP.SYS /HS=LC
DEVICE=JKEYB.SYS
DEVICE=HIMEM.SYS
 となっていると思いますので、これの後に
DEVICEHIGH=IBMDSS01.SYS
DEVICEHIGH=IBMDOSCS.SYS
DEVICEHIGH=DICRMU01.SYS /MA=CE00-CFFF
 と3行を追加します。

 Windows98の場合には、
[COMMON]
files=10
buffers=10
dos=high,umb
stacks=9,256
DEVICEHigh=BILING.SYS
DEVICEHigh=JFONT.SYS /MSG=OFF
DEVICEHigh=JDISP.SYS /HS=LC
DEVICEHigh=JKEYB.SYS
devicehigh=ramdrive.sys /E 2048
lastdrive=z
 というセクションが一番最後にあるので、これの最後にWindows95と同じ3行を追加します。

 これで、カードディレクターに関するドライバが導入され、PCカードを認識させる準備ができました。
4  PCカードドライバとCD-ROMドライバの導入

 次に、PCカードに付属しているドライバを導入します。
 SCSIカードであれば、普通はASPIドライバと呼ばれる標準のドライバが用意されていますので、そのドライバを導入します。導入の方法は、そのPCカードに付属している取扱説明書を参考にしてください。
 IDEカードの場合は、専用のドライバがついていると思われますので、やはり取扱説明書を参考にして導入してください。
 SCSIの場合には、ASPIドライバの次にCD-ROMドライバが導入されている必要があります。
※ドライバ導入参考例
DEVICE=BILING.SYS
DEVICE=JFONT.SYS /MSG=OFF
DEVICE=JDISP.SYS /HS=LC
DEVICE=JKEYB.SYS
DEVICE=HIMEM.SYS
DEVICEHIGH=IBMDSS01.SYS
DEVICEHIGH=IBMDOSCS.SYS
DEVICEHIGH=DICRMU01.SYS /MA=CE00-CFFF
rem ****************************************************
DEVICEHIGH=SCV_ENBL.SYS         <- カードイネーブラ
DEVICEHIGH=SCV_ASPI.SYS          <- ASPI ドライバ DEVICEHIGH=SCV_SCCD.SYS /D:mscd001 <- SCSI-2 CD-ROMドライバ
 REM文から下は、各カードによって使用するドライバが異なるので、カードに合わせて設定してください。

 さらに、CD-ROMドライブをDOSに認識させるためには、MSCDEX.EXEをAUTOEXEC.BATに追加しなければなりません。以下の1行をAUTOEXEC.BATの最後に追加してください。
LH MSCDEX.EXE /D:mscd001
 ここまですべてのドライバがセットアップされていれば、この起動FDで再起動すればCD-ROMドライブが認識できているはずです。 Windows98の場合には、メニューの2番を選べば余分なドライバをすっ飛ばして今回組み込んだドライバのみが組み込まれます。
 なお、Windows98の2枚組起動ディスクを使用している場合には、DISK2にもまったく同じAUTOEXEC.BATが入っていますので、そちらにも1行追加することを忘れないでください。

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