PC-9801FAは、PC-98シリーズ(PC-H98シリーズを除く)で初めてi486を搭載したマシンです。ただし、その動作クロックは16MHzという激遅なもので、PC-9801DAのi386/20MHzなどと較べてもそれほど速いという印象はありませんでした。おかげで、エプソンの486搭載マシン(PC-486GFとか)が注目されたわけですけど。この頃のNECは、CPUをダウングレードして使うのが得意でしたねぇ(笑) あと、特筆すべきなのは内部増設メモリ・数値演算コプロセッサ・内蔵HDD・ファイルスロット機器の搭載といったことが、筐体のカバーを開けなくても、フロントパネルを外すだけで可能であった(内部カバーはあったけど)ということです。CPUアクセラレータの搭載なんかもカバーを外さなくてもできたんですから。でも、スペースが狭くて結構作業はしにくかったですけどね。 構成としては、この後に登場するA-MATE系の筐体及び基板への移行期に当たるものです。 FAの基板の様子です。CPUはPQFPタイプのものが搭載されています。その左側には数値演算コプロセッサ用ソケットがあるのですが、写真ではCPUアクセラレータが載っています。 ちなみに、ここまでばらすのは結構手間です。後のA-MATEなどと同じような内部フレーム構造をとっているので、ネジ止め箇所が結構多いからです。 CPU周辺の拡大図ですが、CPUクロックは右側に見えている31.9488MHzのクロックモジュールで作っています。で、これを交換すればクロックアップできるはずですが、システムクロックが8MHz系なので、 キーボードやシリアル対策が必要になります。 ちなみに、このクロックモジュールは筐体のカバーを開けただけでも見ることはできます。ただし、FDDなどの載った内部フレームの下に潜り込んでいますので、この写真のようにほんの一部しかその姿は確認できません。ま、クロックアップするのならどうせ全部ばらさなければいけないのだから同じでしょうけど。 |