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5インチFDD(FD1157D)の修復


 NECのPC-9801シリーズといえば、標準のFDDは5インチだと相場が決まっていた。
 そもそも、3.5インチモデルというのは、省スペースあるいはゲーム用などいわゆるビジネス向けのモデル以外に使われていたのであり、あくまでも非主流であった。
 しかし、時が流れワープロの普及と共に3.5インチFDが普及すると、5インチモデルと3.5インチモデルが並立し、やがては3.5インチだけが生き残ることとなってしまった。

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本体から取り外したFD-1157D。ベゼル無しである。

 そんな中、いまだに5インチFDを使用し続けている人も結構いるかと思うが、5インチFDDのトラブルで多いのが、ヘッドカバーの脱落だっていうのは、かなり昔に聞いていたような気がする。
 で、これが今回うちのRX21改で発生してしまったのだ。

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カバーを外したところ

 この症状は、FDDの磁気ヘッドにシールド用の金属カバーがついているのだが、これが導電性スポンジにより接着されているだけなので、スポ ンジ部分が劣化するとヘッドカバーが外れてFDの装入を妨げたりヘッドの動作に影響を及ぼすというものである。

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ヘッドのシールドカバーが外れた様子。カバーが邪魔してFD媒体が挿入できなくなる。黒いのが導電スポンジ。ちなみに、シールドカバーの内側は銅メッキされている。
 さて、こういう状況に陥った場合には、FDDを分解してヘッドカバー自体を除去してし まえばいい のだが、シールドがないと不安だという人はやはり導電性スポンジを使って接着するか 、アルミテープ などを利用して固定すると良いだろう。

 ここで注意だが、旧時代のFDDとはいえ精密機械である。作業の仕方によっては壊れていない部分まで壊して泣きを見ることになりかねないので、慎重に作業すること。不安を感じる人は実行しないようにね。

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シールドカバーを復旧したところ。内側にアルミテープを貼って固定。

 作業自体は簡単なのだが、もともとスポンジがついていたということに留意しよう。ようするに、ヘッドが上下するのに対して負荷になってはいけないということ。カバーをしっかり固定してしまうと、不都合が生じることがある。スポンジの分軽く浮かし気味に取り付けると成功する。
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