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Windows Vista RC1の導入


1 序章
 WindowsXP発売時には、まさかこの企画を行うことになろうとは、さらさら考えていなかったのが正直なところである。Windows 2003 Serverがインストールできなかった時点で、将来登場するOSはThinkPad535ではいかんともしがたいスペックを要求するのはわかりきっていたことだし、というかそもそも動かなくて当然だろうと。

 しかしWindows Vistaの発売を目前にして、手元にはRC1版のメディアがあり、そして眠ったままのThinkPad535がある。こうなったらやるだけやってみるか?
※いつもの注意!
・本ページに記載することは、メーカーサポートを一切受けられない事項です。

・本ページに掲載している画像にはCRT及びLCD画面をデジカメで撮影したものがあり、フォーカスが甘いもの等がありますが御容赦ください。
・今回使用しているのは正式リリース以前のWindows Vista RC1版です。正式リリース版とは異なります。
2 準備
 まずは、受け入れ側のThinkPad535の状況を確認せねばならない。もう何年も電源を入れていないので動作するかどうかすらアヤシイのだ。
 電源は無事に投入。FDDからの起動は正常。ただし、HDDからはカラ、カラ、コツンコツンといういやな音が。うわぁ、HDDがお亡くなりになってるよ…

 とりあえず、HDDを手持ちのものに交換の上、WindowsXPのセットアップを開始。

WindowsXPインストール中
WindowsXPインストール中の様子

 それにしても、セットアップに時間のかかることかかること。大体、残時間表示の1分が5分以上かかってるんだからなぁ。

 そして、ようやくインストール完了。無事に起動画面が。

WindowsXP起動中
ここにたどり着くまでにどれだけの時間が…

 一応、ここまで特にトラブルもなくインストールが終わっているってのはそれはそれですごいことなのかも。システムの自己診断でもエラーになるところはなかったし。さすがはThinkPad!その頑丈さがなければこの企画はそもそもなかったはず…

WindowsXPデスクトップ
はい、無事にWindowsXPが動作〜
(※画面ははめ込み合成ではありません)

 さて、ここでWindows VistaのインストールにあたりなぜにWindowsXPをインストールしているのか?という点について触れておこう。

 これまでのコンシューマ向け(クライアントユース)Windowsは、提供媒体がCD-ROMであっても別途セットアップ用FDが提供されており、FD起動マシンでもインストールすることができた(ネットワークインストールなどは除く)。しかし、Windows Vista RC1では提供媒体がDVD-ROMとなり、しかも現時点ではセットアップ用FDが存在しない。
 とすると、DVD-ROMが読める環境でインストールするしかないのだが、既存OSからのアップグレードはWindowsXPからしか行えないとされている。もちろん、普通ならクリーンインストールすればいいのだが、ThinkPad535にはブートアップ可能なDVD-ROMをつなぐことができないのだ(少なくとも私には…)。
 こうした理由から、WindowsXP上からセットアップを行わざるを得ないため、こんなことをしているのだ。

 ちなみに、ThinkPad535にはUSBなどという便利なものはないため、SCSI接続のDVD-Rドライブを急遽でっち上げ実験に投入している。もちろん、業務用でもないとそのようなドライブは入手できないため、IDE-SCSI変換ボードを経由して…(これが「でっち上げ」)

3 Windows Vista RC1のインストール
 それではいよいよ、インストールの開始である。今回、Windows Vistaのインストールを試してみるThinkPad535の仕様は以下のとおり。基本的には以前と変わりなし。
本体:ThinkPad535 (2606-EF8)
CPU:Classic Pentium/120MHz(150MHzにクロックアップ済)
FSB:60MHz
メモリ:72MB
HDD:IBM DBCA-206480(6.4GB)
SCSI I/F:アイ・オー・データ CBSCII(PCMCIA 16bitモード動作)
DVD:TOSHIBA SD-R5112 IDE-SCSI変換ボード経由

※本モデルは、一部で販売されたMWAVE非搭載モデルのため、2606-KF8,-MF9などのMWAVE搭載モデルとは環境が異なるため参考にならない部分がある。
WindowsXP SP2システムプロパティ
一応、参考のためにシステムプロパティのキャプチャを掲載

 この状況でWindows Vista RC1のDVD-ROMをセットすると…
Windows Vistaインストール画面

 おぉっ、インストーラーが起動!ここからは、キャプチャ画像で進行。

Windows Vistaインストール画面(Capture)

 それではインストール開始!

メモリエラー

 いきなり何やらメッセージが…

メモリエラーメッセージ

 うぉっ、メモリ容量チェックがっ!Windows Small Business Server 2003評価版をインストールした時以来ですな。あの時には128MBを要求されていたのが、今は512MBですからなぁ。時代は変わった…

 ここでOKをクリックするとインストールが強制終了するため、先に進めず。やはり、インストールは無理ってことで。

4 HDDのインストール必要容量について
 さて、メモリ不足によりインストールできないことがわかったわけだが、実はもう一つの障害がある。それがHDDの容量。
 メモリチェックをくぐり抜けるとインストール作業が始まるわけだが、この時HDDの空き容量が7〜8GBないとやはり作業が進まなくなる。
 今回は、512MBのメモリを積んだ別のマシンで作業をした時の様子を載せておく。

HDDエラー

 見にくいが、4GBのHDDを載せてインストールをしようとすると、以下のようなメッセージが表示される。

HDDエラーメッセージ

 空き容量が8GB程度あれば警告は表示されるもののインストール作業は可能となる。Windows Vistaは、システムパーティションであってもサイズ変更が可能なのだが、やはり6819MB以下にはできないようなので、これが下限制限容量と見て良いみたい。
 なお、インストール時には一時ファイルの作業領域を必要とするため、6819MB以外に作業用空き領域が必要。ただし同一パーティションである必要はなく、別パーティションでも空き容量が確保できればインストール可能であった。




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