2007.05.14 これまで、RADEON X1300搭載のものとか、GeForce6200A搭載のものとか、主にPCIビデオカードでも上位に位置するものを主に取り上げてベンチマークデータを採ってきた。 しかし、当然のことながら古い世代のPCIビデオカードもあるわけで、それらについても手元にある場合にはその時点のデータの中に入れてきた。例えば、Savage4 Pro+とかね。でも、執筆に間に合わずに、あるいは忘れ去られていた箱の中からよみがえったものとかもあったりするので、これまで登場していないものを中心に、最後のベンチマーク大会を行ってみる。 なお、今回のデータ採取後にはベンチマーク環境を完全に解体してしまうので、このような企画はもう行うことはないであろう。本当に最後の無駄な企画を、最後の最後までふ〜ん。という感じで眺めて欲しい。だって、こんなの今さら役に立たないからねぇ…。 テスト環境は、前回第2弾と同じ。 MOTHER:ASUS CUSL2-M (Socket370 i815E MicroATX)ベンチマークソフトも前回と同じだが、3DMark05は動作しないものばかり(DirectX9.0必須)なので、除外した。また、ゆめりあベンチも1280×960環境下では動作しないものばかりなので、640×480のみを掲載している。 ・HDBENCH Ver3.40 Beta6 ・3DMark2000 v1.1 ・3DMark2001SE ・ゆめりあベンチ ・FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3 2007.05.18 さて、今回の基準を何にしようかと考えたのだが、以前の調査で初期不良と思われた玄人志向のRX1300-LP128Hが部屋の片隅に積まれているのが発見されたので、これを引きずり出してきた。以前の時も、正常に動作はしないもののベンチマークデータの採取は可能だったので、少なくともデータは取れるだろうと思っていたら、あら不思議。正常に動作するじゃないですか! ということで、今回のスタートはこいつから。 RX1300-LP128H (PCI 128MB/32bit color/1280×1024/8.241-060321a1-032494C-ITC)
まったく、相変わらず今ひとつな値を列べてくれるビデオカードである。すべての項目で、前回扱ったGeForce6200系のビデオカードを下回っている。まぁ、唯一の利点はRADEON系で3DMark05が動く世代であるということだけですな。 |
2007.05.19 それでは、いよいよ新登場のビデオカードである。 まずは、GeForce4MX440 with AGP8Xから。 GeForce4MX440 with AGP8X (PCI 64MB/32bit color/1280×1024/ForceWare93.71)
RX1300-LP128Hと較べて互角…いや勝ってるんじゃないか?メモリが64MBしかないことを考えれば、FFBehch3の値なんかはいい数字だよなぁ。HDBENCHの描画系各項目の値がすべて上回っていることから見ても、通常使用の範囲内ではこちらを使う方が正解だろうねぇ。 |
2007.05.20 次は、CanopusのSPECTRA Light G32 PCIである。GeForce2MX400搭載のビデオカードとしては、名の通った部類ですな。 SPECTRA Light G32 PCI (PCI 32MB/32bit color/1280×1024/ForceWare93.71)
Canopusのビデオカードは、その昔、ドライバが…とかいろいろ話があったわけだが、ForceWareで比較してみると、やはりHDBENCHでのスコアの良さは素晴らしいものが。比較対象は、第1弾のページを参照のこと。クロック自体が速いのか、もしくはタイミング設定を詰めてあるんだろうなぁ。 ただ、搭載メモリ量が32MBと少ないのが3D系のベンチマークには厳しいみたいである。3D系で使わないのであれば、今でも常用としてもいいかもしれない。今見てもいい画質だしね。LCD接続にした時にはちと微妙かもしれんが。 |
2007.05.30 続いてもCanopusからのエントリー。SPECTRA Light T32 PCIは、RIVA TNT2 Pro搭載のビデオカードで、SPECTRA Light G32 PCIの前世代の製品。 今回は、Windows2000標準ドライバとCanopus提供ドライバの両方で動かしてみたのだが、Windows2000標準ドライバでは3D系ベンチマークが動かなかったため、Canopus提供ドライバで動かした時の値を採用することとする。 SPECTRA Light T32 PCI (PCI 32MB/32bit color/1280×1024/Green.W driver 5.30)
まず、HDBENCHにおけるDirectDrawの値が0になってしまう点については、原因は不明。Windows2000標準ドライバでは29というスコアを出すため、Canopus提供ドライバに原因がある可能性はあるのだが…。 そして、HDBENCHのスコアではSPECTRA Light G32 PCIを下回っているにもかかわらず、3DMark2000及び2001ではかなり上回った数字を残している。このクラスのビデオカードで3D系の能力について検討することにどれほどの意義があるかというと疑問ではあるが、それでもDirectX7世代のソフトを動かすのであれば、多少は使えるのかもしれんということで。 |
2007.06.02 もう一つ、RIVA TNT2 Pro搭載ビデオカードを。 今度は、メルコ(現:BUFFALO)のWGP-TS32Pである。SPECTRA Light T32 PCIと同内容の製品だけに、どのような差が出るかが楽しみなところ。 ドライバは、Windows2000標準のものより新しいものを使用。ちなみに、このドライバはSPECTRA Light T32 PCIでは使えなかったので、直接比較できないのが残念なところ。 WGP-TS32P (PCI 32MB/32bit color/1280×1024/5.00.2195.0378)
発売当時の記憶がほとんど残っていないので、印象が薄かったと思う(どうしてもCanopus製品に目が向いていたので…)のだが、SPECTRA Light T32 PCIよりも全体的に1割程度高速な結果を出しているのにはびっくり。ドライバの差ということもあり得るのだが、ここまで全体的に上がっているところを見ると、ハードウェア的に優位な性能を実現していると考えざるを得ない。機会があれば、もうちょっと考察してみたいところである。 |
2007.06.03 さて、ここまでnVIDIAのチップを積んだビデオカードが続いたので、それ以外のものを。 ということで登場するのは、S3のSavage2000搭載のアイ・オー・データ製GA-S2K32/PCIである。 GA-S2K32/PCI (PCI 32MB/32bit color/1280×1024/5.12.01.9016-9.21.01G)
続いて、Savage4 Pro+搭載のものも。第1回では、アイ・オー・データ製のGA-SV408/PCIを取り上げているが、今回はメルコ(現:BUFFALO)製のWGP-SF32Pである。メモリを32MB積んでいるため、他との比較にはこちらの方が適しているだろう。 WGP-SF32P (PCI 32MB/32bit color/1280×1024/5.12.01.8011-8.40.02)
Savage4 Pro+とSavage2000を較べれば、確かに性能がアップしているのはわかるのだけど、いかんせんこの程度ではねぇ。正直なところ、もう少しSavage2000が頑張ってくれると思ったのだが…Hardware T&Lもあまり意味がないようで。GA-S2K32/PCIの存在意義は、NEC PC-98シリーズ対応という点だけかな? (Hardware T&Lを無効にした方がベンチマークスコアは上がるようだが、特に設定はいじっていない) |
2007.06.04 かんたんにまとめを。 まず、HDBENCHのうちVIDEO系の数値を比較してみる。 頭一つ抜けているのが、SPECTRA Light G32 PCI。基本的な特性が優れているのだろう。次に、GeForce4MX440とWGP-TS32Pがほぼ並んでいる。まさか、RIVA TNT2 ProとGeForce4MX440が同列になるとは…。RX1300-LP128HがGA-S2K32/PCIと同程度ってのもどうかとは思うのだけど。 これが、3D系のベンチマークになると一変するわけで。 さすがに、RX1300-LP128Hが意地を見せてくれた。続いて、GeForce4MX440。これって、GPUの世代が新しい順番という以外に、搭載メモリ量の順序なんだよね(笑)。 そして、ゆめりあベンチとFFbench3の値になると、GeForceより前の世代のビデオカードはエントリーすらできず。 ゆめりあベンチではRX1300-LP128Hが圧倒的な数値を示しているが、FFbench3ではGeForce4MX440に負けている。SPECTRA Light G32 PCIでは「動く」というだけの意味しかないね。 こうして見てくると、新しい世代のRadeon X1300とGeForce4MX440を除くと、RIVA TNT2 Proが結構バランスが取れているように思う。さすが、RIVA128→RIVA TNT→RIVA TNT2という流れでビデオチップの主流に躍り出ただけのことはある。そして、メルコのWGP-TS32Pの健闘っぷりが本当に意外だった今回の企画であった。 |