2009.09.16 実のところ、もうこの企画も終わりだろうと本気で思っていたのだが、なぜか毎年こうやって行われることに自分でも驚いている(笑) てなわけで、最近登場したPCIビデオカードのベンチマークデータの公開である。本当は、新製品登場直後にやりたかったのだが、なかなか時間がとれず、夏休みどころか秋直前になってしまったというお約束の展開。 今回は、久しぶりにRADEON系の新作が登場したことから、ドライバ環境を一新してベンチマークデータを採取している。このため、従前のデータとは直接比較できない点について御注意願いたい。 テスト環境は以下のとおり。なお、ドライババージョン以外のハードウェア環境は以前と同じである。 MOTHERBOARD:ASUS P5LD2 SE CPU:intel Celeron D 340J(2.93GHz) MEMORY:DDR2 SDRAM 1.5GB(Non ECC/FSB=533MHz) Chipset:intel 945P+ICH7 HDD:Seagate Barracuda ES ST380815AS(OEM) Optical Drive:HL-DT-ST GSA-H60L(OEM) OS:Windows Vista Home Premium SP1(32bit) DirectX:10 & 9.0(2008年8月版) ・HDBENCH Ver3.40 Beta6 ・3DMark05 ・3DMark06 ・ゆめりあベンチ ・FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3 ・タイムリープぶーとべんち(Web配布版) ・Windowsエクスペリエンスインデックス ・バッファロー ストリームテスト for 地デジ 使用しているドライバのバージョンは、Catalyst9.7及びGeForce Release 185.81に変更している。 さて、今回登場するビデオカードは以下のとおり。型番(発売元、搭載GPU)の順。 1 RH2400PRO-LP256H(玄人志向、RADEON HD 2400PRO) 2 H435H512PP(HIS、RADEON HD 4350) 3 GF6200A-LP128H(玄人志向、GeForce6200A) 4 GF8500GT-P256H(玄人志向、GeForce8500GT) 5 GF9400GT-LP1GH/HS(玄人志向、GeForce9400GT) 6 SP95GTG1024D2L-HP(SPARKLE、GeForce9500GT) |
それでは、最初にWindowsエクスペリエンスインデックスから。 GeForce系でなぜかグラフィックスの値がすべて2.0前後になっているが、これはドライバのバージョンによるもののようだ。 ということで、ゲーム用グラフィックスの値で比較してみるが、GeForce系は8500以上であれば通常使用に支障のない値を示している。一方RADEON系では、RADEON HD 4350がGeForce9400GTと並んでおり、久しぶりにRADEON系が健闘している。 次にHDBENCH。 GeForce6200Aが頭ひとつ抜けているのはいつものお約束(笑) それ以外は、特にコメントのしようがないなぁ。 続いてゆめりあベンチ。 こちらは、いつものようにGeForce系が優位に。その中でも、GeForce9500GTが僅差でトップとなっている。 ここでは、RADEON HD 4350がトップとなった。RADEON HD 2400PROの倍くらい速いんですが… GeForce系は順当な差を示している。 ここでもRADEON HD 4350がトップとなった。高解像度でもトップになっているところが素晴らしい。 |
驚いたことに、ここでもRADEON HD 4350がトップに。3DMark05では2000を超え、3DMark06でも1300を超えていて明確な差がついている。 最後に、バッファロー ストリームテスト for 地デジを。評価基準のために高解像度から低解像度までを掲載する。(超低解像度LLPは略) こちらは、RADEON系に対してGeForce系が優位のようだ。特に、SP/LPにおいてCPU負荷が50%を挟んで約10%違うとなると、実使用にも十分影響しそうである。 ということで、GeForce/RADEONともに新製品を交えての比較だったわけだが、驚いたのはRADEON HD 4350(H435H512PP)の性能の高さだろう。これは、GPUとしてのRADEON HD 4xxx系の能力の高さが反映したものと思われるが、うれしい誤算と言えるかも。 ただ、ゆめりあベンチやバッファロー ストリームテスト for 地デジでは相変わらず一歩届かないという状況であるので、PCIブリッジまたはメモリ転送といった部分の性能はあまり変わっていないように見える。実際、バッファロー ストリームテスト for 地デジの表示においては、ベンチマークスコアに比べてひっかかり感があり、実使用時の性能向上には今ひとつ結びつかないかもしれない。 それでも、DirectXを中心としたGPUの能力を必要とする場合には、候補として検討する価値は十分にあると思う。あとは、ファンレスヒートシンクのため2スロットを占有する点がネックになるかどうかがポイントだろう。 一方GeForce系では、エントリークラスのGPUを載せかえることで、順調に性能を向上させている。ただ、その向上幅は微妙なもので大きくは変動しないため、2〜3世代差では買い換えるには及ばないだろう。もちろん、最新のGPUが持つ機能を使いたいということであればアップグレードに意味はあるが、速さという点ではあまり期待できないところだ。 個人的には、最新世代にファン付き1スロットタイプが登場したことに大きな意味がある。最近は、ファンレス2スロット占有タイプばかりで1スロットタイプが全然なかったので、とても喜ばしいことかと。玄人志向さんも、ファンレス2スロット占有タイプだけじゃなく1スロットタイプを採用してくれんかねぇ(OEM元ではちゃんと作ってたりするんだよね) |